‟商品がたくさん並んでる時は売れるのに、商品が少なくなると売れ行きが悪くなる…”
そんな経験あったりしませんか?先日、こんな相談を頂きまして。
‟〇〇時以降の売上が急に悪くなって売上が伸び悩むんだけど、どうしてかな?”
その指定時間以降のお店の陳列棚の画像を、各時間帯毎に送ってもらったところ、考えられる原因の一つに「最低陳列量」が関係しているかも知れないなと。
「最低陳列量」とは?
「最低陳列量」というのは、陳列棚やショーケースに並んでる商品の数が、ある一定の数を下回ってしまうと、‟売上が急に伸び悩んでしまう”と言われている基準量のこと。
ちょっと想像してもらいたいんですが…
- 陳列棚やショーケースの中にビッシリ商品が並んでる時
- 陳列棚やショーケースの中の商品がスカスカな時
上記2つの場合では、どちらが‟商品を買いたい”っていう欲求が湧いてくるでしょうか?どちらが‟魅力的”に見えるでしょうか?
購買にはお客様の心理が影響してくるもの。魅力的に見える、見えないはとっても重要なことなんですよね。
見るたびに陳列棚やショーケースがスカスカな状態で店舗運営をしていると、‟お客様の足が鈍ってしまう”ということも言われてたりもします。
以前、僕がコンサルとして携わっているお店を視察してる時に、お客様からこんな声も聞いたことがあります。
‟いつもお店を覗くんだけど、商品があまり並んでなくて…買うのが申し訳なくなってしまってお店に入れなかった…”
これがお客様のリアルな声。
‟売上が悪くなったお店は仕入をコントロールしだして商品の陳列が薄くなる。それが原因で客足が更に鈍くなり、かえって売上の悪化につながる”
という人もいます。
‟いつ見てもショーケースがスカスカ”のお店に人はなかなか魅力を感じません。それどころか、‟いつも商品がスカスカのお店”と、かえってブランド価値を損ねてしまうことに繋がることも考えられます。
単純に売上だけに関しての問題だけではなく、それくらいこの「最低陳列量」って大事なことだとも言えます。
‟商品ロス”を恐れるあまり、‟チャンスロス”が起きてしまってるかも
「最低陳列量」を下回ったまま営業をしていると、在庫品が少ないわけなので、‟商品ロス”を多く抱えずには済みます。
仕入れ担当者や、製造数を管理してる担当者の中には
‟売れ残り品があまり出なくて良かった”
ということを言われる人もいるかも知れません。
たしかに、営業時間の閉店時には、売れ残り商品が少ないので、一見無駄なく売り切ることが出来て良かったと思えます。でもそれって、ひょっとしたらもう少し売れるはずだった、‟チャンスロス”を起こしてる可能性も考えられたりもします。
‟商品ロス”を出してしまうのは、お店にとって悩みごと。でも、それを恐れるあまり、本来得ることが出来たかもしれない利益を失っている‟チャンスロス”になってしまってることも。
対策について
「最低陳列量」対策として考えられることは
- しっかりと時間帯毎の陳列数の基準を作り、把握、管理をすること
- 商品陳列が薄くなってしまったり、商品が売切れてしまった時、アイテムなどを効果的に使っての対応策を準備しておく
これらが大事と考えます。
例えば、‟この時間には最低でも〇〇個の商品陳列”とルールを決めておくのも良いでしょうし、万が一、商品を切らしてしまった時には、在庫商品の陳列の仕方で補うのも考えられますし、アイテムを効果的に使ってスカスカ感を埋めてしまうことも可能だったりとも言えます。
もちろん、ある時間以降、売上が伸び悩む原因として考えられるのは、「最低陳列量」だけではありません。
商品・商材ごとに‟売れるゴールデンタイム”があると思っていて、それを過ぎてしまえば売上が伸び悩むというのは考えられること。
自社商品の特性をしっかり考えて、戦略を練ることも大事。
とは言え、「最低陳列量」というものがあるということを、一つ意識の中に入れておくと戦略の幅が拡がるかも知れないです。